SETP6 各パートの役割を知って、歌詞を組み上げよう

こんにちは!

シンガーソングライターの飯田正樹です。

Twitter @mizu_mizuchan

今回のレッスンでは、「Aメロ」「Bメロ」「サビ」

それぞれのパートの役割を解説して、構成を考えながら、歌詞を組み上げていきます!

歌詞の構成を考えながら、ワードを組み合わせる

今回はついに、歌詞の構成を考えながら、組み合わせていくよ!

 

歌詞は、大きく分けて「Aメロ」「Bメロ」「サビ」という

3つのパートから成り立っている。

これらのパートの役割を理解して、ワードを組み合わせていこう!

 

まずは、それぞれのパートの役割を解説していきます。

あなたも、自分が集めてきたワードを当てはめながら

レッスンを読み進めていってください!

Aメロ

Aメロは、曲の入り口になるパート。

ここでは

「この曲はどんな物語なのか?」

という事を、聞き手に伝える必要がある。

 

例えば、僕が考えた

「大好きな人とさよならした夏の夜」

というテーマで、集めたワードで作っていくと

 

“耳をすませば 聞こえる虫の唄

寝転んで話したね ゆっくりと

空を見上げれば 光る星が輝く

「このまま消えてしまってもいいかな」

なんて思った”

 

というような歌詞が書けました。

 

どうだろう?

主人公が、誰かと土手に寝転んで

星を見上げている情景が浮かんでくるでしょ?

そして、主人公の心情も伝わってくるよね。

 

こんな感じで、Aメロは

主人公の人物像、心情や、曲の世界観を想像させる事を意識して

歌詞を組み上げていこう!

 

と言っても

「なかなかイメージ沸かない…!」

という人もいるでしょう。

 

当然だと思います。

そんなに簡単にイメージできたら、この講座必要ないもんね。笑

 

なので、ここで

理想的なAメロの歌詞の例を紹介します!

理想的なAメロの歌詞の例:ヨルシカ『だから僕は音楽を辞めた』

この曲のAメロの歌詞は、こんな感じ。

 

“考えたってわからないし

青空の下、君を待った

風が吹いた正午、昼下がりを抜け出す想像

ねぇ、これからどうなるんだろうね

進め方教わらないんだよ

君の目を見た 何も言えず僕は歩いた

 

考えたってわからないし

青春なんてつまらないし

辞めたはずのピアノ 机を弾く癖が抜けない

ねぇ、将来何してるだろうね

音楽はしてないといいね

困らないでよ”

 

主人公の虚無感も伝わってくるし

このあとの展開が、めっちゃ気になる歌詞ですよね。

もう何も言う事がないくらい、完璧です。笑

 

この歌詞を見てもらったら、分かると思うけど

「誰が」「どこで」「何をしている」「何を考えている」

こういう事が伝わるようなワードを選ぶといいよ。

あなたが集めてきたワードで

これらを表している言葉は、いくつあるかな?

 

そういう言葉を組み合わせて、Aメロの歌詞にしていこう!

「どれがそういう言葉に当たるか分からない…。」

という人は、集めたワードを僕に送ってね!

しっかりとアドバイスします!

Bメロ

Bメロは、Aメロとサビを繋ぐパート。

そして、サビに向けて、物語の展開を一気に加速させるパートなんだ。

 

Bメロって、めっちゃ重要なパートでね。

ここで、どんな風に物語を広げていくかで

サビの盛り上がり方も変わってくるよ!

 

僕のワードを使って書いていくと

 

“君の目 零れる涙

ただ髪を撫でるくらいしかできなかった”

 

という歌詞になる。

 

Aメロでは隣に寝転んで、話をしていたはずの「君」。

そんな彼女が、なぜ涙を流しているのか?

そして、主人公である「僕」は

ただ黙って、髪を撫でる事しかできない。

 

こんな風に、Bメロの歌詞は、聞き手に

「この物語は、いったいどうなるんだろう?」

という事を想像させられるのがベストです!

 

ここでまた、理想的なBメロの歌詞の例を紹介します!

理想的なBメロの歌詞:Official髭男dism『Pretender』

まず、この曲のBメロの歌詞の何がすごいか?

それを理解してもらう為に

Aメロの歌詞から、紹介します。

 

“君とのラブストーリー

それは予想通り

いざ始まればひとり芝居だ

ずっとそばにいたって

結局ただの観客だ

 

感情のないアイムソーリー

それはいつも通り

慣れてしまえば悪くはないけど

君とのロマンスは人生柄

続きはしない事を知った”

 

この歌詞の主人公は、長続きしない事が分かっている恋愛をしている男性。

Aメロ歌詞から、それが読み取れるよね。

「どれだけ好きで、そばにいたって

結局、僕はただの観客だ」

っていう、主人公の空しい心情も伝わってくる。

 

そして、Bメロでは

 

“もっと違う設定で  もっと違う関係で

出会える世界線 選べたらよかった

もっと違う性格で もっと違う価値観で

愛を伝えられたらいいな

そう願っても無駄だから”

 

と歌う。

「今の僕とは違う設定で、違う関係で

君と出会えたらよかった。

だけど、そう願っても無駄なんだ。」

っていう主人公のもどかしくて、切ない気持ちが

Aメロより更に強調されて描かれているよね。

 

そして、それが強調されるからこそ

続くサビの歌詞の

 

“グッバイ

君の運命のヒトは僕じゃない

辛いけど否めない でも離れ難いのさ

その髪に触れただけで 痛いや いやでも

甘いな いやいや

グッバイ

それじゃ僕にとって君は何?

答えは分からない 分かりたくもないのさ

たったひとつ確かなことがあるとするのならば

「君は綺麗だ」”

 

と、辛いながらに彼女に別れを告げる歌詞がグッとくる。

 

こうやって、歌詞全体を見てもらうと

Aメロで描かれた、主人公の空しい気持ちを

Bメロで更に強調した事で、サビの切なさがグンと上がってるのが

分かってもらえると思う!

 

いかにサビで惹きつけられるのか?

それを考えながら書かれた歌詞だと思うな!

 

こんな風に、Bメロの歌詞では

曲の世界観を広げたり、主人公の気持ちの高ぶりを

しっかり書いて、サビに繋げる事を意識しよう!

 

自分の集めたワードで

どんな風にそれをやればいいか分からないなら

すぐに僕に質問してね!

サビ

サビは、歌詞の中で一番表現したい事を書くパート。

言ってしまえば、サビは曲の顔です。

ここでは、曲のテーマ、伝えたい事を前面に押し出そう!

 

例として、僕のワードを使って書いていくと

 

“「さよなら」たったそれだけの言葉が

魔法のように 僕のすべてを止めた

君が流す 星屑見てるだけ

夏の夜”

 

という歌詞になる。

 

僕に突然告げられる「君」からの別れの言葉。

その言葉一つで、「僕」のすべては止まってしまった。

「君」が流す涙が綺麗で、まるで星屑のように見えた。

っていう展開にしたよ!

 

ここで、Aメロからサビまでの流れを、繋げて見ていくと

 

“耳をすませば 聞こえる虫の唄

寝転んで話したね ゆっくりと

空を見上げれば 光る星が輝く

「このまま消えてしまってもいいかな」

なんて思った

 

君の目 零れる涙

ただ髪を撫でるくらいしかできなかった

 

「さよなら」たったそれだけの言葉が

魔法のように 僕のすべてを止めた

君が流す 星屑見てるだけ

夏の夜”

 

っていう歌詞になる。

物語の全容や、主人公の心情がはっきり見えてくるよね。

そして、「大好きな人とお別れした夏の夜」というテーマが

しっかり伝わってくる歌詞だと思う。

 

と言ってもね、やっぱり具体例がほしいと思います。笑

ここでまた、理想的なサビの歌詞を紹介します!

理想的なサビの歌詞:ゴールデンボンバー『女々しくて』

“女々しくて 女々しくて 女々しくて 辛いよ”

という歌詞から始まる、この曲。

 

もう、この曲が1番伝えたい事って、これなんですよね。

分かりやすすぎるくらい、ド直球な歌詞です。

 

これくらい、シンプルでド直球でもいいんです。

サビの歌詞っていうのは。

とにかく、曲の中で1番伝えたい事を

しっかりと分かりやすい言葉で表現する事を

意識してください。

 

「自分が伝えたい事、表現したい事ってなんだろう…?」

と迷うのであれば、もう一度前のSTEPに戻って

「テーマ決め」「テーマの深堀り」をしっかりやってみて下さい。

これがちゃんと決まっていれば、そういう事で悩む事はなくなります。

 

「伝えたい事は分かっているんだけど

どんな風にワードを組み合わせたらいいか…!」

という人は、いつでも僕に相談してね!

 

さて、今回のレッスンで

各パートの役割は分かってもらえたと思います。

あなたの書き出したワードを、それぞれのパートに当てはめて

歌詞を組み上げてみてください。

 

もちろん、最初から完璧になんてできないです。

でも、それでもいいんです。

なんとなくでいいので、各パートを意識して、組み上げてみてください。

 

どうしたらいいか分からなくなったら、すぐに僕に相談してね。

その為の「メール・LINEサポート」なんだから。笑

どんな風に組み上げればいいか、僕も一緒になって考えます!

 

次回のレッスンでは、いよいよメロディーを乗せていきます!

これで、「曲」として形になるね!!

次回のレッスンも、楽しみにしていてください!