作詞の書き方を徹底解説!

こんにちは!

シンガーソングライターの飯田正樹です。

Twitter @mizu_mizuchan

「作詞をしてみたいけど、どう書いていいか分からない…。

コツとかないの?」

そう思った事はないかな?

僕も昔は、まったく作詞が出来なくて

同じように悩んでいたよ。

 

でも、何年もかけて、何曲分もの歌詞を書いてきて

作詞には、書きやすいコツ、順序がある事を知った。

それを知っていれば、あなたもスムーズに作詞をする事が出来るよ。

 

今日は、作詞の書き方について

お話しようと思います!

作詞の順序

作詞をするには、あらかじめ決めておいた方がいい事がある。

それは

 

・テーマ

・設定

・視点

 

の3つだよ。

これを先に決めておけば、スムーズに作詞が進むんだ。

 

「そんな事しないで、早く歌詞が書きたい」

って思うかもしれない。

だけど、この3つを先に決めておかないと

グダグダで、何が言いたい歌詞なのか、分からなくなる。

ドラマや映画だってそうでしょ?

設定やテーマ、視点がしっかりしてるからこそ、作品を観た人が

感情移入する事ができるんだ。

これは、作詞の場合もまったく同じなんだよ。

作詞は、言葉を使った物語作りだからね。

 

まずは、この3つをどうやって決めるのか

説明していくね!

テーマ

作詞する時、まずは

「この歌詞で何を伝えたいか、表現したいか」

っていう、テーマを決めよう。

これを決めないと、何が歌いたい歌なのかが分からなくなっちゃうからね。

 

そして

それに付随する単語、短い歌詞を

たくさん書き出してみよう。

 

例えば、「夜」をテーマにした場合

短い単語なら

 

・星

・夜空

・20時

・暗い

・街灯

 

とかね。

短い歌詞なら

 

・流れ星が流れた

・薄く見える月

・遠くに見える街の灯り

・君が言う「おかえり」

・帰宅ラッシュに潰される

 

みたいな感じだね。

とにかく思いつくだけ、たくさん書いてみて!

 

「そんなに思い浮かばない…。」

って場合は

そこにもう1つ、テーマを足すといいよ。

 

例えば、今の例の場合だったら

「夜」+「冬」

にするとかね。

そうすれば、もっとアイデアも浮かんでくるでしょ?

例えば

 

・赤い空

・雪

・冬の澄んだ空 息が白くなった

・君の冷たい手を握った

・ツンとした冬の匂いがする

 

みたいな感じね。

そして、テーマを2つにした事で、より明確に

歌詞の世界観が分かるようになったよね。

設定

次は、歌詞の世界の設定を決めよう。

例えば

 

・主人公の性格

・どんな人生を送ってきたか

・性別

・年齢

・容姿

・どんな場所にいて、どんな気持ちなのか

・時間軸は、今なのか、過去なのか、未来なのか

・他の登場人物は、どれだけいて、どんな人達なのか

 

そういう細かい設定を、徹底的に考える。

歌詞は、ドラマや映画みたいな物語と一緒なんだ。

ドラマや映画って、設定がすごく細かいでしょ?

だからこそ

「どういう人が、どんな風に生きていく物語なのか」

はっきりと設定を決めておく必要があるんだよ。

 

これを最初にやっておかないと

誰のどういう物語なのかが、見えなくなっちゃうし

聞いてる人が共感できない歌詞になっちゃうからね。

 

例えば、僕が過去に作った「27歳」という曲の設定は

 

・主人公は、冴えない日々を送る、27歳の青年

・都心から少し離れた、西東京のアパートに住んでいる

・容姿はそこそこいいが、覇気がなく、女っ気はない

・プロを目指して、バンドをやっていたが、途中で諦めた

・27歳で亡くなった、ロックスター達に憧れている

・仕事から帰ってきたら、毎晩ビールを飲んでいる

・タバコは、バンドを辞めたと同時に辞めた

・憧れのロックスターと同い年になった自分に絶望

・人生を投げ出したいと思っている

 

ここまで考えて書いたよ。

どう?だいぶ作りこんでるでしょ?笑

でも、そのおかげで、歌詞を読んでなくても、物語の主人公の人物像がはっきり見えてくるでしょ?

ここまでキッチリ設定を決めておけば、歌詞が書けなくなる事もない。

だって、主人公がどんな人なのか明確だから、物語を組み立てるのも簡単だからね。笑

 

最初はめんどくさいかもしれないけど、きっちり歌詞の世界の設定を決めてね!

視点

3つめに決めるのは、歌詞の視点。

つまり、この歌詞は

「どこからの視点で描かれているのか?」

って事を決めるって事ね。

 

必ずしも、主人公からの視点じゃなくてもいい。

主人公を見てる「君からの視点」でもいいし

ドラマや、映画のカメラの様に「俯瞰した視点」でもいい。

1番は「主人公からの視点」

2番は「君からの視点」

みたいに、書き分けるのも面白いよね。

 

物事っていうのは、見る角度によって変わるよね。

それは、歌詞でも同じなんだよ。

例えば、主人公の視点で書かれた

 

“君の手に触れた あたたかかった

心まであたたまってしまった

「好きだ」なんて言えるわけなくて

それだけで満たされてしまった”

 

って歌詞があるとする。

これを、「君の視点」で書き直してみると

 

“あなたのぬくもりを 初めて知った左手

伝えたい事はたくさんあるのに

弱虫な私は 手も握り返せない”

 

っていう風にも書けるんだ。

どう?視点が違うだけで、まったく違う歌詞になったでしょ?

だからこそ、まずは

どの視点から描かれた歌詞なのか、決める事が大事なんだよ。

歌詞の書き方

ここまでで、「テーマ」「設定」「目線」を決めたよね。

そこまで決めて、ようやく歌詞が書き始められる。

大変だよね、歌詞を書くのって。笑

 

ここからは、「Aメロ」「Bメロ」「サビ」の各パートが

それぞれどんな役割を持っていて

どんな風に書けばいいか、解説していくね!

Aメロ

Aメロっていうのは、曲の世界の入り口なんだ。

この歌詞の世界はどんな所で、主人公はどんな人間なのか。

Aメロは、曲の世界観を伝えるための役割を持ってる。

 

Aメロの歌詞を書く時のポイントは

「できるだけシンプルな言葉を使って、世界観を表現する」

って事。

曲の序盤から

「ん?なんだこの言葉・・・?」

って歌詞が出てきたら、聞いてる人が曲に入り込み辛いでしょ?笑

だから、なるべく分かりやすい言葉を使って、書くといいよ。

 

ASIAN KUNG-FU GENERATIONの「ソラニン」って曲の歌詞が、とても良い例だよ。

 

“思い違いは空のかなた

さよならだけの人生か

ほんの少しの未来は見えたのに

さよならなんだ”

 

この短い歌詞だけで、主人公の心情ががはっきり分かるよね。

Bメロ

Bメロは、Aメロとサビを繋ぐための、重要なポジション。

ここで、一気に物語のスピードを上げる、サビへの加速台ってイメージかな。

歌詞の世界観を広げるような役割だね。

 

back numberの「高嶺の花子さん」のBメロが、いい例だね。

 

“君を惚れさせる  黒魔術は知らないし

海に誘う勇気も車もない

でも見たい となりで目覚めて

おはようと笑う君を”

 

海に誘う勇気も、車もないけど

それでも、それでもとなりで目覚めて

「おはよう」と笑う君が見たいって歌詞だよ?

主人公の感情が、めっちゃ加速した感あるよね?笑

そして、このあとのサビに繋げると。

 

こうやって、サビに向けての盛り上がりを作ってあげるのが

Bメロの歌詞の役割だって事、覚えておいてね!

サビ

サビっていうのは、言ってしまえば、曲の顔だよね。

だから、曲の中で1番伝えたい事を書くんだ。

 

伝えたい事を主軸にして、サビの歌詞を書いていってね。

実例を挙げるなら、BUMP OF CHICKENの「ガラスのブルース」なんて、めっちゃ良い例だよ!

 

“あぁ 僕はいつも 精一杯

唄を歌う

あぁ 僕はいつも 力強く

生きているよ”

 

この歌詞は「精一杯、力強く生きる」っていうメッセージが、しっかり描かれてるよね。

むしろ、それ以外に余計な事を一切、主張していない。

潔いくらいにシンプルで

何が言いたいのか、はっきりしてる。

シンプルかつ、ストレート。

これが、サビの理想的な歌詞なんだよ。

 

「この曲の中で1番伝えたい事はなんなのか」

っていう事を、しっかり考えて書いてね。

まとめ

今回は、作詞のコツについてのお話だったけど、どうだったかな?

 

今回の話を簡単にまとめると

 

・まず、「テーマ」「設定」「視点」の3つを決める

Aメロは、曲の世界観を伝えるための役割を持っている

・Bメロは、サビへの加速台

・サビは、曲の中で1番伝えたい事を書く

 

って事だったよね。

 

歌詞を書く時、今回お話したような事を心がけてもらうと

書きやすくなるから、意識してみてね!

少しでも、あなたの力になれたなうれしいな。

 

 

それじゃ

今日はこの辺で!

 

最後まで読んでくれてありがとうございました!

 

飯田 正樹

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