情景描写の書き方について

こんにちは!

シンガーソングライターの飯田正樹です。

歌詞を書いていく時に、情景描写を入れたいと思う事もあると思う。

歌詞の世界観を表現する上で、情景描写はその大きな役割を担うもの。

 

ただ、どんな風に情景描写をしていいのか、分からない人も多いと思う。

実際に、僕の生徒さんからも

「情景描写を入れたいと思っているんですが、あまり使った事がないので、その使い方を教えていただきたいです。」

という質問もいただきました。

 

今回のレッスンでは、生徒さんの質問も例として取り上げながら、歌詞の情景描写について解説するね!

情景描写とは

そもそも、情景描写とはどういうものなのか?

それから解説していきます。

 

情景描写とは、歌詞の主人公や登場人物の目の前の景色、その場の光景を言葉で表現する事。

とても分かりやすく言えば、そういうもの。

 

例えば、花火を見た時の景色だったら

 

“夏の夜空に花開く

一瞬で消える 光の輝き

僕ら2人を照らしていた”

こんな風に言葉で、風景を描写する事ができる。

 

心の内を描写する、心理描写とは違って、より映像的に曲の世界を表現できるのが、情景描写。

描写する情景を決める

情景描写をする為には、まずはじめに、描写する情景を決めよう。

これが決まっていなければ、書きようがないんだ。

 

例えば、今回質問をくれた生徒さんは

「夜空とか星とか、そういうテーマになると思います(仮です)。」

と言っていたのね。

テーマとしてはすごく良いと思うんだけど、もう少し具体的にテーマ、設定を決めた方がいい。

 

例えば、夜空1つにしたって

 

・季節はいつなのか

・時間帯は何時頃なのか

・場所は都会なのか、田舎なのか

・夜空を眺めている人物は誰なのか

・主人公の性別は男なのか女なのか

・主人公の年齢は子供なのか大人なのか

・1人で眺めているのか、誰かと眺めているのか

 

こういう要素が変われば、全然違うものになっていくよね。

これは情景描写に限った事じゃないけど、細かく設定を決めたり、自分の頭の中で映像が浮かぶくらいに、しっかりとイメージを持ったりする事が何よりも大事。

 

自分の中にイメージがしっかりとないと、描きようがないからね。

誰の視点からの描写なのか

次に決めるべき事は、誰の目線からの情景描写なのかという事。

 

例えば

 

・主人公の視点

・他の誰かからの視点

・俯瞰した視点

 

これが変われば、描写の仕方も変わってくる。

それに、その人物がどういう人なのかによっても、大きく変わってくる。

 

生徒さんは

「失恋して落ち込んでいる様子とかを情景描写も織り交ぜていこうと思ってます。」

って言ってたので、それを例にして解説してみるね。

※生徒さんから細かい設定は聞いていないので、僕の方で決めています

 

例えば、主人公は10代後半の女性だとして、彼女とお別れする事を決めた5歳年上の彼の視点からの、情景描写だったとする。

描写したい情景は、広い平原にある、冬の夜空。

時間帯は夜明け前。

僕の頭の中にある景色、イメージを画像で説明するなら、こんな感じの景色です。

物語りの設定としては、彼女とお別れする事を決めた彼が、彼女との思い出の場所に連れてきて、別れを告げた瞬間という感じ。

 

それを踏まえた上で、少し歌詞を書いてみました。

※メロディーは乗せていません

 

“大人ぶった君は 短い前髪で涙を隠そうとしてる

広い冬の夜空に  一筋の光が  流れた

遠くの空が赤く染まる前に

僕の方から手を離した”

 

この歌詞では

 

・大人ぶって、短い前髪で涙を隠そうとする=無理をしているが、隠せていない

・広い冬の夜空=周りにビルがない田舎

・一筋の光が流れた=星が流れた(彼女が涙を流した事の比喩表現)

・遠くの空が赤く染まる前に=夜が明けてしまう前

・僕の方から手を離した=彼から別れを切り出した

 

というような描写をしてみました。

 

「情景描写」と一口に言っても、色んな描写の仕方があります。

どんな情景を描写したいかによっても、大きく変わってくる。

 

さっきも言った通り、細かく設定を決めて、自分の頭の中で映像が浮かぶくらいのイメージを持つ事が、一番大事です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です