こんにちは!
シンガーソングライターの飯田正樹です。
Twitter @mizu_mizuchan
ギターボーカルの人が、1人で音楽活動をする場合って
「アコギ弾き語り」っていう形になる事が、ほとんどだと思うんだ。
僕自身も、ギター弾き語りでソロアーティストとして活動をしてる。
どうやったら、周りと差がつくのか考えて
色んなテクニックを、演奏に取り入れた。
例えば、ギターを叩いたりとかね。
その話については、こっちの記事で詳しく書いてるよ!
でもさ。
「アコギ1本と、自分の体1つだけを使っての弾き語り」
っていうスタイルは
シンプルだからこそ、どうしても他のアーティストと似通った、退屈なものになりがちなんだよね。
ライブハウスのイベントでも
その日の出演者が、全員ギター弾き語りという事もよくあるよね。
これさ。
観客側からすると、どうしても退屈で眠くなっちゃいがちだと思うんだ。
だから
・他のアーティストとの違いをどう出したらいいのか?
・お客さんを退屈させない為にはどうしたらいいか?
僕も相当、悩んだよ。
そんな時、もっと引き出しを増やす方法を考え付いた。
それは
「ギター弾き語りというジャンルに囚われない」
っていうことなんだ。
もっと自由に自分の好きな音楽を組み合わせて、それをギター1本で表現しようと思ったの。
それ以降、お客さんからの反応も上々で、自信を持って自分のスタイルで演奏出来るようになったんだ。
対バン(共演者)のアーティストにも
「アコギ1本なのにすごいですね!独創的!」
って言ってもらえる事がよくある。
今回は
そんな自分だけのギタースタイルを生み出すための、具体的な方法をお届けしたいと思うよ!
もくじ
自分だけのギタースタイルを築く3つの方法
ギターの奏法を大きく2つに分けると
・ピック弾き
・指弾き
という2つの奏法しかないよね。
これじゃ、みんな同じような表現になっちゃっても仕方ない。
そこで、自分だけのスタイルを築くには
弾き語り以外のジャンルの音楽や
ギター以外の楽器から、インスピレーションを得るという事が大事なんだ。
そうすると、普通の弾き語りでは出てこないアイディアが出てくる。
実際に僕がやっている方法を紹介するね。
エフェクターを使用する
1つ目は、アコギにエフェクターを使ってみるという方法。
エフェクターって言うのは、音を電気的に変化させる機材の事だよ。
エレキギターに使ってる人は、たくさんいるけど、アコギに使う人は、まだまだ少ない。
この曲は、生きる時間の儚さを、星の光に例えて歌った曲。
星空のイメージを作りたくて、空間系(カラオケのエコーみたいな)のエフェクターを2つ重ねがけしてる。
こうやって、幻想的な雰囲気を作り出してるんだ。
ちなみに
僕が使用しているエフェクターは
やまびこ効果を加える「ディレィ」と、残響効果を加える「リバーブ」っていうものを使ってる。
ディレイは、「JHS Panther Cub Analog Delay」、リバーブは、「Digitech Supernatural Ambient Verb」っていうものを使用してます。
ディレィやリバーブなどの空間系エフェクターは、アコギとの相性も良いから
はじめてアコギにエフェクターをかける人にも扱いやすいと思うよ。
ギター以外の楽器の奏法、フレーズを取り入れる
2つ目は、ギター以外の楽器の奏法、フレーズを取り入れるって事。
例えば、ドラムやベースので使われるものを、ギターで再現するとかね。
この曲は
僕が16、17歳の時にはじめて見て衝撃を受けた、北海道の夜空をイメージして作った曲なんだ。
曲の冒頭から始まる、ボディを叩いてバスドラ(ドラムの低音)の音や
ベースをイメージした、弦を叩きつけるパーカッシブな奏法を取り入れてる。
そうする事で、ギター奏法の奏法だけで弾くよりも、ハッキリとリズムが出してるんだ。
ちなみに、この曲も空間系のエフェクターを重ねがけしてる。
この曲で使用しているエフェクターは
ディレィが「strymon TIMELINE」で、リバーブは「Digitech Supernatural Ambient Verb」だよ。
体全体を使ったパフォーマンス
3つ目は、体全体を使ったパフォーマンスを取り入れるっていう方法。
弾き語りって、歌とギターだけでの表現だけど
僕が考えたのは、そこにダンスの要素を取り入れるってこと。
イントロや間奏に、振り付けをいれたりね。
この曲は
1人でもバンドの迫力に負けない迫力が欲しくって作った曲。
動画の1:30~の間奏部分から、ギターを弾きながら踊ってるんだ。笑
会場を盛り上げるのには、動きがあった方がいいなと思ってさ。
他にこんな事やってる人はいないし、ライブで結構盛り上がるんだよ。笑
独自の弾き語りのヒントをくれた有名アーティスト
ここからは、僕が自分のギタースタイルを作りあげるまでに
強い影響を受けたアーティストを紹介するね。
ペッテリ・サリオラ
ペッテリ・サリオラは
アコースティックギターを使って、独自の世界観を表現しているフィンランドのアーティスト。
彼は、エフェクターやピックアップ(ギターの音を電気信号に変換する機材)も、自分専用のシステムを組んでる
そういう所に、かなり影響を受けたんだよね。
あと
彼が考案した「スラム奏法」って呼ばれる
ボディを叩いて、ドラム音を鳴らす奏法にも、大きな影響を受けたんだ。
彼と出会ってなかったら、スラム奏法をやる事もなかったなーと思う。
スラム奏法については
こっちで詳しく書いてるから、よかったら読んでみてね。
押尾コータロー
押尾コータローは
日本のギターインスト界を牽引するアーティスト。
インストっていうのは、歌のない音楽の事ね。
彼が多様する
「タッピングハーモニクス」
っていう、ギターのフレット(ギターの音程を得るための金属のバー)を叩いて
ハーモニクス音(ポーンっていう独特な高音)を出す奏法が、とても綺麗な音でさ。
自分の曲にも取り入れる事にしたんだよね。
押尾さん自身は歌う事はないんだけど、色んなシンガーとコラボしてて
そこから
「タッピングハーモニクスはインストだけじゃなくて、歌とも相性が良い」
っていうヒントをもらった。
とは言え
歌いながら押尾さんの様にギターを弾くのは、とても難しい。笑
だから僕は、歌いながらでも弾けるように
曲全体じゃなくて、曲の1部のアクセントとして、タッピングハーモニクスを使ってる。
三代目 J Soul Brothers
三代目 J Soul Brothersは
日本のダンスボーカルグループ。
彼らのヒット曲「R.Y.U.S.E.I.」の間奏で踊られる、「ランニングマン」というダンスがカッコ良くてさ。
自分もそれをやってみたくて、元々はただの遊びで練習してた。笑
ある時
「これならギターを弾きながらできるし、曲の間奏で踊ったら盛り上がるかも!」
って閃いたんだよね。
ギターを弾きながら歌うっていうのは新しいし、斬新でしょ?
そうやって周りのアーティストと、差別化を図る事ができたんだよね。
ギター1本で出来る事にはもっと可能性がある
今、話したみたいに
発想次第で、表現出来る事ってまだまだある。
アコギ1本と歌だからって、弾き語りというジャンルに縛られる事はないんだよ。
自分独自の表現方法を確立する事で、他のアーティストとの差別化が図れるんだ。
エフェクターを使うのも、他の楽器からインスピレーションを得るのも、曲中に踊るのも
全部、お客さんを退屈させる事なく、曲を届けるために考えた方法なんだ。
実際、僕のライブを観てくれた人たちに書いてもらったアンケートには
・アコギなのにエレキみたいな音も出ていてびっくり!イントロから曲に引き込まれました。
・弾き語りなのにギター1本でグルーヴを出していて、かっこいいと思った。
・エンターティナーだなと思いました!とても楽しく聞く事ができました!
っていう感想をもらってる。
こうやって自分で考えて、築き上げてきた自分のスタイルは
僕、独自のものだって、自信を持って言い切る事が出来る。
僕らは、アーティストだからさ。
「弾き語り」というジャンルに囚われないで、自分だけの表現方法をもっと創造してみようよ。
バンド、アイドル、ダンスユニット、インスト、洋楽も邦楽も関係ない。
自分が「いいな」と思う音楽から、ヒントを得るんだ。
色んな音楽の要素を組み合わせる事で、誰にも似てない
自分だけのスタイルを確立する事ができるよ。
きっとまだ、誰もやってない表現方法があるはず!
あなたもぜひ、自分だけのギタースタイルを築き上げてね!
それじゃ、今回はこの辺で!
最後まで読んでくれてありがとうございました!
飯田正樹